【中国発】高まる中国の5Gスマートフォン需要
- 2020/06/14
- 08:54
今、中国では5G(第5世代移動通信システム)の基礎インフラの構築が激しい勢いで進められ、こうした動きに呼応するかのように5Gスマートフォン需要が急激な立ちあがりをみせ、端末機企業間の市場競争が厳しさを増している。
5G基地局やネットワークの拡充・拡大と旺盛な端末需要の初期的立ち上がりが大きなうねりを生み出し、5G産業の好循環が生み出される中国で国内市場がけん引するビジネスの形が生成されつつあることは中国経済の自生的成長にとって重要な意味がある。
本稿では、中国の5G端末の状況を伝えるため、China Daily紙の6月11日付記事、"Handset makers look to make hay as demand for 5G phones surges"の概要を記す。英文記事のタイトルそのものが現在の中国の状況を的確に伝えている。
1. 中国では、5Gスマートフォンの需要の高まりのなかで、値下げなどのインセンティブでユーザーを惹きつけるなど端末メーカー間の競争が激化している。6月1日に始まったショッピングカーニバル中に、企業各社がオンラインプラットフォームで過去最高売上を記録し、5Gスマートフォンに傾く消費者の姿が確認された。
2. 大手携帯電話メーカーのOppoは、暗い場所でのビデオ録画に使用できる5Gスマートフォンを発売した。この動きは、4Gから5Gへの移行中に際立つOppoの幅広い取り組みの一環である。同社は競争に打ち勝つため製品開発とマーケティングリソースにより多くの力を傾注している。
3. ファーウェイの二つの代表的なスマートフォンブランドのひとつであるHonor(荣耀)は、今月初旬、赤外線温度検出などの機能を備えた最新の5Gスマートフォンを発表した。同社は、この機能により、COVID-19の発生の際に消費者が健康状態をより適切に追跡できるようになると言う。ちなみに、世界第2位のスマートフォンメーカーであるファーウェイは今年第1四半期に中国5Gスマートフォン市場の55%を占めたと発表した。
4. 小米科技(Xiomi)は5月、中国で最も安価な5Gスマートフォン、Redmiを1,599元で売り出すと発表した。ちなみに、専門家は以前、2,000元未満5Gスマートフォンは今年の終わりまで市場に出回らないと言っていた。
5. 米国の市場調査会社、Strategy Analytics(本社ボストン)によると、COVID-19が生産とサプライチェーンの混乱にもかかわらず、5Gスマートフォンの需要は中国で最も強くなっている。Strategy Analyticsのレポートによると、今年の第1四半期の上位5プレーヤーは、中国のスマートフォンベンダーが5Gスマートフォンの出荷の61%を占め、ボリュームの大部分が中国市場に向けられている。「これは、中国の通信事業者が5Gネットワークを展開した速度と、5Gスマートフォンの根本的な需要を反映している」 「中国は経済活動を強化し続けており、今年は5Gの出荷が拡大すると予想している」とStrategy Analyticsは語った。
6. 中国工業・情報化部ウェン・クー氏は先月、「中国で20万を超える5G基地局が稼働し、5Gモバイル加入者は3,600万人を超えた」と語った。また、同部によると、現在、中国では毎週10,000以上の新しい5G基地局が建設されているという。
出所: China Daily
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